ながさわ鍼灸治療院

鍼灸療法の根本は、人が自然治癒力を発揮するのを手助けする治療です。

 

鍼治療はあくまでも病名治療ではないのです。肩が痛い場合、肩だけに鍼をするという治療ではありません。肩だけに鍼をすれば肩は楽になりますが、それは一時的な効果で根本的な治療ではないのです。鍼灸の根本的な治療とは、身体のバランスを整え、自然治癒力を高めることです。西洋医学は「病気を診る」というのに対して、東洋医学は「人を診る」ということです。なので、どういう病気に効くか、に対しては“自然治癒力を高めて、その方の身体自身が病を治すことが出来るように、力添えをする」というのが答えになるのでしょう。

 

最近になって、東洋医学が脚光を浴びるようになってきました。「未病」などという言葉も広告宣伝で耳にすることがあります。それは、人々が自分の身体を手段としてだけ扱うのではなく、人生の目的として考え始めたからではないでしょうか。戦時中や工場で朝から晩まで働き詰めの時代は、怪我をした時に西洋医学の鎮痛剤やブロック療法、外科的手術の方がはるかに即効性としてはあります。労働者や兵士を出来るだけ早く現場に復帰させることが最優先の時代です。「バランスをとり自然治癒力を高める」という東洋医学よりは、当面の痛みをどうにかする西洋医学の対処療法の方がその時代には不可欠だったのです。

 

今の時代は、その方のお身体の状況と時期を吟味して、どの治療法が適しているかを選び、最適なものを施す時代なのではないでしょうか。

 

 

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